早大での計4回の講義を全収録した『山本美香最終講義 ザ・ミッション 戦場からの問い』(早稲田大学出版部)が出版されました

 2012年夏にシリアで取材中に凶弾に斃れたジャーナリスト山本美香さんの、早大での最後の講義を全収録した『山本美香最終講義 ザ・ミッション 戦場からの問い』(早稲田大学出版部)が出版されました。(2013年4月)

 山本美香さんは早稲田大学政治学研究科ジャーナリズムコース(J-School)非常勤講師として計5年間、ジャーナリズム・メディア研究セミナーA「ジャーナリズムの使命」の授業で「戦争とジャーナリズム」と題して年2~3回の講義を担当していただき、「なぜ戦争を取材するのか」という大きな問いを立てて、学生と熱心な議論をしてくれました。

 本書には山本美香さんが2012年春に担当した計4回の講義を採録しました。うち3回はJ-Schoolの「ジャーナリズムの使命」の授業、もう1回は政治経済学部生向けの朝日新聞提携講座「メディアの世界」の授業です。

 講義のほか、授業時に繰り広げられた学生とのディスカッションもそのまま掲載しました。また、大学院生が授業の際に山本美香さんから出された課題に対する学生レポートもそのまま掲載しました。

 なお、本書の印税はすべて、山本美香記念国際ジャーナリスト賞を創設した一般財団法人山本美香記念財団の活動資金に充てられます。

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 本書のほんほん  ——————–目次など

早稲田大学Jスクール・2012年度講義 戦争とジャーナリズム
第1回  4月24日(火曜日)
私の仕事――現場から伝える
ビデオジャーナリストとして
アフガニスタンでの経験
災害報道――雲仙普賢岳の取材で
東日本大震災で
学生たちとの対話――震災報道をめぐって
学生への課題提示
第2回  5月8日(火曜日)
フリーランスになって――戦場取材へ
アフガニスタンで学んだこと
テレビとフリーランス
イラク戦争=バグダッドでの取材
学生との対話――取材のために線上に残るか
3回 5月15日(火曜日)
ジャーナリストの立ち位置
戦争報道のあり方
自衛隊のイラク派遣とジャーナリズム

早稲田大学政治経済学部 朝日新聞提携講座 5月16日(水)
メディアの世界――メディアと戦争
テレビという媒体だけでなく
紛争地を取材する
ビデオジャーナリストとして
フリーランスとして
テレビ・メディアから見た戦争
現場を継続的に取材することの大切さ
学生の質問に答える
講義後の学生さんへのメッセージ(5月21日) 

山本美香の人と仕事

ジャーナリストとしての山本美香(野中章弘)

同僚としての山本美香(藤原亮司)

教育者としての山本美香(瀬川至朗)