第2回キックオフ・シンポジウム

 Jスクールの第2回キックオフ・シンポジウムは、《ジャーナリズム・インテリジェンス・公共圏》というタイトルで、7月28日の土曜日の午後1時~午後4時まで、早稲田大学西早稲田キャンパス1号館4階401教室にて開催された。急な告知であったにもかかわらず、およそ100名の聴衆が会場を埋め、講師とトピックに対する関心の高さをうかがわせた。

 佐藤正志・早稲田大学大学院政治学研究科長のあいさつに続き、佐藤優・元外務省主任分析官による「21世紀インテリジェンス原論の構想」という講演と、田勢康弘・早稲田大学大学院公共経営学科教授による「報道の問題点:インテリジェンスとの関連において」が行われ、斉藤純一・早稲田大学大学院政治学研究科教授による対論が続いた。それぞれの分野で第一者として活躍する3人の論者の熱い議論を通じて、ジャーナリズムとインテリジェンスと公共圏との三位一体の関係が明らかとなった。

 公共圏とは、現在政治思想を中心とする分野で、もっともホットなトピックのひとつである。しかしながら、情報を「開く」ことは、情報を「閉じる」ことの裏面であり、その意味では公共圏とインテリジェンスの研究は表裏一体であるともいえる。そして公共圏とインテリジェンスを媒介する実践としてジャーナリズムがあるとすれば、この三者の相互関連は、今後のJスクールの中心的研究課題となるに違いない。若き日の佐藤氏を「発掘」したのが田勢記者であったということや佐藤氏と斉藤氏のヘーゲル読み比べなど、細かなエピソードも含めて興味の尽きないシンポジウムであった。