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 01 谷藤 悦史
 02 山本 武利
 03 李 双龍
 04 パディ コールター
 05 齋藤 純一
 06 田丸 美寿々
 07 瀬川 至朗

Jオピニオン

瀬川 至朗

07

瀬川 至朗 (SEGAWA, Shiro)

早稲田大学政治経済学術院教授
ジャーナリズムコース プログラム・マネージャー  
元毎日新聞編集局次長

 

 

なぜ、いまジャーナリズム教育か

 「危険な場所で撮影してまで、なぜ伝えたいと思うのですか」
 「紛争地では非人道的なことが沢山起きています。しかし、現地の人々は表現手段を持っていません。彼らの代弁者になれると思うからです」
 早稲田キャンパス8号館。月曜六限の「ジャーナリズムの使命」(J使命)という授業で、学生の質問に答えたのは、フリージャーナリストの山本美香さんだ。イラク戦場取材で知られるが、小柄で華奢な体つきは、戦場記者のイメージとかけ離れていて、驚く。
 山本さんの翌週の授業では、こんな質疑があった。 
「原動力は何ですか」
 「『その人達のことを知りたい、その後を見たい』ということだと思います。記者という仕事にしていると、その地域だけではなく、他の地域はどうなのか、見るべきである、という目的意識が生まれます。それがジャーナリズム。経験が思考を作っていく。ああそうだったのか、ああそうなのね、と日々学んでいる状況です」

 

 早稲田大学は今春、大学院政治学研究科に日本初のジャーナリズム大学院となるジャーナリズムコースを創設した。専門知と実践的スキル、さらに高い倫理観を兼ね備えたプロフェッショナルなジャーナリストの養成が目的であり、誇りを持ってJスクール(J-School)と呼んでいる。
 「J使命」は、新カリキュラム(前期)の中心的な授業である。フリーランスの実力派ジャーナリストらを講師に招き、ジャーナリズムは何をなすべきか、ジャーナリストに求められるものは、について、それぞれ三~一回、ジャーナリズム論を展開してもらう。
 講師は、山本さんのほか、ノンフィクション作家の吉岡忍さん、客員教授(インサイダー編集長)の高野孟さん、テレビキャスターの田丸美寿々さん、外務省主任分析官(休職中)の佐藤優さんにお願いした。
 ジャーナリストは、しばしば何を尋ねるかで勝負が決まる。質問力が重要である。授業では講義後の質疑を重視した。質問の手が何人も挙がり、授業が二時間を超したことも数度ある。
 各講師の最終講義の日には、西早稲田バス停近くのビリヤード店で、ビリヤード台をテーブル代わりにした立食の懇親会が恒例となった。学生の質問攻めはここでも続く。
 小手先の技術ではなく、ジャーナリストの視点を学ぶ。次年度以降、授業内容をさらにパワーアップして、Jスクールの定番授業にしていきたい。

 

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